「くせっ毛なんだな。」
何かが動く物音で目が覚めた、が、飛び込んできたのは妙に優しげな女の声色。声の主はライトニングしかありえないとわかってもなかなか理解が追いつかない。それは寝起きのせいか、それとも彼女の普段の性格のせいか。普段の性格なんと言ってはまた何やら怖い目でにらまれそうなので寝起きのせいにしておくが、それにしても、とサッズは思う。
小さな声で穏やかに柔らかい会話を続けるライトニングとホープには昼間の仲間全員のときとは違う空気が流れていて、どうにもこちらが照れてしまう。 「あの・・・、隣で寝ても・・・?」 恥ずかしげな声には好意の色が濃い。あちゃあ・・・と瞳をきつく閉じ、ライトニングの冷たい言葉を待ったが、予想外に優しい声がそれを許した。
「いいぞ、おやすみ、ホープ」 親子とも兄弟とも違った響きを持つ親密な挨拶に遂に耐え切れずこっちが赤面した。 そしてサッズは脳内でつぶやいた。 ドッジ・・・、父ちゃん、きゅん死しそうだ・・・、
どこかで声がした。
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