初めて目を見たとき、冷たい光を宿した鋭い目だと思った。
初めて手に触れたとき、酷く冷えた一人ぼっちの手だと思った。
もう一度その目を見たとき、その奥に宿った孤独と苦悩を見た。
もう一度その手に触れたとき、冷たいその手を温めたいと思った。

初めてまっすぐに見つめられて、初めての恋を知った。

弱いだけだった自分の腕に歯がゆさを感じた。
母のためでも、自分のためでもなく、強くなりたいと思った。
初めて誰かを守りたいと願った。
どんな恐怖にも打ち勝てる思いを知った。


お前を守る。

そんなのプロポーズじゃないですか。
あなたは格好良すぎて、僕なんかじゃとても追いつかない。
追いつきたい、追い越したい、すぐにでも大人になって、


あなたを守りたい、

孤独からも、悲しさからも、冷たい雨からも、失う恐怖からも、
一人ぼっちのあなたがさみしくないように。

僕のすべてのあたたかさをあなたに注ぐから、

だから、
この名を呼んで

そしてどうか、





ひとさじの愛をください