「セラ、守ると誓っていた。」
そう告げるあなたの目は僕を写してはいなかった。 「守れなかった、」
知っている。僕は傍で見ていた。 「誰よりも、大切に思っていた。」
知っている。そんなことは知っているんだ。 それでもあなたはそんな彼女を愛している。(そう、それはきっと僕を思うより深く、強く) 「いつかまた、会える。それだけを信じている。」
僕の希望はあなただというのに、僕はあなたの希望になりえない。なったとしても継ぎ接ぎの、あなたの希望への橋渡し。そんなのとんだ絶望だ。 「ホープ、お前のことは、私がちゃんと守る。」 それでも僕は笑顔で答える。胸の闇も焼け付く恋心も全く見せずに。
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